hitorie / IKI

Release

IKI【初回生産限定盤】

ニューアルバム「IKI」
2016.12.7 Release

発売元:非日常レコーズ

初回生産限定盤[CD+DVD] AICL-3225~6 ¥3,400+税
三方背スリーブ仕様+ジャーナル同梱

通常盤[CD] AICL-3227 ¥2,600+税

[CD]

  1. 1. KOTONOHA
  2. 2. 心呼吸
  3. 3. リトルクライベイビー
  4. 4. イヴステッパー
  5. 5. Daydreamer(s)
  6. 6. 極夜灯
  7. 7. doppel
  8. 8. ハグレノカラー
  9. 9. さいはて
  10. 10.目眩

[DVD]
Studio LIVE "IKI" Session

  1. 1.KOTONOHA
  2. 2.イヴステッパー
  3. 3.リトルクライベイビー
  4. 特典映像:REC Document & Photo Shoot MOVIE

初回、通常共通特典

・2017年全国ツアーチケット先行予約受付封入

・AL購入者限定メンバーセレクトの『IKI』なプレゼント応募券封入

  • wowaka:直筆"IKI"歌詞カード
  • イガラシ:レコーディングで使った直筆「doppel」譜面
  • シノダ:レコーディングで使って壊れたスピーカー
  • ゆーまお:レコーディングで使って割れた小さいシンバル

Movie

Liner Notes

前作『DEEPER』からわずか10ヶ月という短いスパンでリリースされたヒトリエの新しいアルバム『IKI』を、あなたはもう聴いただろうか。一時は「HUMAN」と名づけることも考えたというこのアルバムタイトルは、つまり「息をする」のIKIであり、「生きている」のIKIであり、「活き活きとした」のIKIであり、そしてヒトリエとしての「意気」でもあり「粋」でもあると自分は受け取っているのだけど、ともかく、このアルバムで彼らは明確に新たなフェーズに突入している。アルバムのオープニングを飾るーーというより開幕のファンファーレを「轟かせる」“KOTONOHA”は、いわばヒトリエ節と言っていい、wowaka固有の譜割でリズミカルに言葉を連打していく歌と複雑&緻密に組み上げたアンサンブルが唸りを上げる、鋭角的な突破力を宿した彼ららしいナンバーだが、そこに駆け巡るエネルギーの絶対量と爆発力が明らかに違う。衝動と感情が洪水のような奔流となって溢れ出し、問答無用に五感を開かせ、全身の血を沸騰させ細胞を弾けさせる勢いで襲いかかってくる。その躍動感にしても、その中で生まれくるカタルシスにしても、以前とは比べものにならないほど大きくて、まさに2曲目の“心呼吸”というタイトルが示すように、その心自体がこの音楽の中で鮮やかに息を吹き返していくような生命力に満ち溢れている。

しかも、このアルバムの聴きどころは、そんな「ビルドアップされたヒトリエ」という地点には止まらない。

たとえば、重なり合う繊細なギターも太いベースも焦燥的なドラムも、すべての音が眩い光を乱反射するように響き渡り、その上を実に軽やかに、しなやかに、抜けのいいポップなメロディが空を駆ける“リトルクライベイビー”。
たとえば、<世界から/忘れられてしまうほど/深い夜>にキラキラと舞い降りる儚き光の数々を大切に掬い集めるかのような温かな煌めきを宿したサウンドに乗って、深い孤独と疎外感を超えてその光の向こう側へと手を伸ばす狂おしい願いがメジャーコードの美しい名曲に結実した“極夜灯”。

このアルバムからはヒトリエの新機軸というべきメロディが、その美しい響きが、あるいはかつてなく真っ直ぐにその切なる想いを表す言葉が、次々に聴こえてくる。そしてその上で辿り着くラスト2曲が、本当に素晴らしくて。<此処で弾けるありとあらゆる感情の煌めきを、/愛せると今の僕は言えるよ、言えるよ/今はもう迷わず行けるよ、行けるよ>と歌うミドルテンポの“さいはて”から、そこで得た確信を持って走り出した心を表すように少し速いビートに乗って<覚えてる/僕らはいつも間違っては/その度に世界から笑われて泣いてたよ/覚えてる/それでも眩しさに夢を見る/歪な姿でもそれが僕だと笑ってくれた><変わらぬまま行こう/未だ知らない場所へと向かおう>と歌う“目眩”。自分は「世界の外側」にいるのではないかと絶望しながらももがき続けた孤独な生命が、それでも眩い世界に居場所を見つけたいと誰より願った小さな生命が、遂に確かなる場所を見つけてもう一度この世界に大きな産声を上げる、その瞬間に立ち会っているかのような大きな感動を覚える。

そう。この『IKI』というアルバムは、wowakaというひとりの人間が、ヒトリエというバンドを結成してからの長きにわたる試行錯誤を経て、ようやくその音楽の中に自身を完全解放することができた、ようやく本当の意味で真っさらな産声を上げることのできた作品なのだと思う。そして、その人間的解放は、必然的に彼の音楽家/表現者としての潜在能力をも全面開花させた。より表情豊かで、かつ今までになく開けた美しいメロディが次々に放出されるようになったことで、アレンジ含めて音楽的な幅が鮮やかに広がり、さらにはwowakaのタガが外れたことで4人で鳴らし合うバンドサウンド全体にも堰を切ったようにエモーションが流れ出し、結果、wowakaのみならずヒトリエというバンドとしてとても大きな進化を果たしている。歌詞の面でも、wowaka自身の奥深くに渦巻いていた感情と願いが前面に現れるようになったことで、その歌がより深く、より強く、聴き手の心に迫るようになったことも大きい。

『IKI』は、ヒトリエにとって重大なターニングポイントとなるアルバムであることは間違いない。ただし、本作は「変化作」と呼ぶよりも、ずっとその奥にあり続けた本当のwowakaが、本当のヒトリエが、遂に露わになった作品だと言うほうが正しいだろう。制作行程的にも一番最後に作ったという“目眩”が完成したその時、wowakaは「俺はずっとこれが言いたかったんだなと思った」という。「今までだったら絶対にこういう表現はできなかったんだけど、たぶんずっと、本当に昔からこういうことを思ってたんだなっていう感覚はあって。『あぁ、やっと言えた……』みたいな感覚はすげぇありました」と語るwowakaの表情は、とても晴れやかで、清々しい喜びに満ちていた。

有泉智子(MUSICA)

Live

ヒトリエ 全国ワンマンツアー2017 "IKI"

  • 1月27日(金)
    東京 下北沢 GARAGE
  • 2月9日(木)
    千葉 千葉 LOOK
  • 2月11日(土)
    京都 京都磔磔
  • 2月12日(日)
    奈良 奈良 NEVER LAND
  • 2月17日(金)
    兵庫 神戸 VARIT.
  • 2月19日(日)
    石川 金沢vanvanV4
  • 2月25日(土)
    新潟 GOLDEN PIGS RED
  • 3月 3日(金)
    宮城 仙台 darwin
  • 3月 5日(日)
    群馬 高崎 FLEEZ
  • 3月12日(日)
    北海道 札幌 Sound Lab mole
  • 3月26日(日)
    広島 広島 Cave-Be
  • 3月31日(金)
    栃木 HEAVEN'S ROCK 宇都宮
  • 4月 8日(土)
    鹿児島 鹿児島SRホール
  • 4月 9日(日)
    福岡 DRUM LOGOS
  • 4月13日(木)
    大阪 BIGCAT
  • 4月15日(土)
    鳥取 米子 AZTiC laughs
  • 4月16日(日)
    岡山 岡山 IMAGE
  • 4月21日(金)
    愛知 DIAMOND HALL
  • 4月23日(日)
    香川 高松 DIME
  • 5月 7日(日)
    東京 新木場 STUDIO COAST

【料金】¥3,300(税込)+ドリンク代

※アルバム封入先行予約

【受付期間】2016年12月7日(水)12:00~12月20日(火)23:59迄